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プロジェクトマネジメント・アソシエイト(PJM-A™)とは?難易度やメリット、おすすめの勉強法

入門資格であるPJM-A™の試験概要、難易度、取得する3つのメリット、そして最短で合格するための勉強法まで、受験に必要な情報を専門家が分かりやすく解説します。

目次

  1. プロジェクトマネジメント・アソシエイト(PJM-A™)とは?
  2. PJM-A™認定資格の試験概要
  3. PJM-A™を取得する3つのメリット
  4. PJM-A™のおすすめ勉強方法
  5. まとめ

今日のビジネスシーンでは、職種や業界を問わず、大小さまざまな「プロジェクト」が活動の中心となっています。それに伴い、プロジェクトを円滑に進めるための基本的な知識、すなわちプロジェクトマネジメントの素養は、すべてのビジネスパーソンにとって必須のスキルとなりつつあります。

「プロジェクトマネジメントに興味があるけれど、何から学べばいいかわからない」

「キャリアのために何か資格を取りたいが、難易度が高すぎるものは不安だ」

このように感じている方に最適なのが、今回ご紹介するプロジェクトマネジメント・アソシエイト(PJM-A™)認定資格です。

この記事では、プロジェクトマネジメントの世界への第一歩となるこのPJM-A™について、その概要から難易度、取得するメリット、そして効果的な勉強法まで、あらゆる角度から徹底的に解説していきます。

プロジェクトマネジメント・アソシエイト(PJM-A™)とは?

プロジェクトマネジメント・アソシエイト(PJM-A™)とは、一般社団法人日本PMO協会(NPMO)が認定する、プロジェクトマネジメントの体系的な基礎知識を保有していることを証明するための入門資格です。特定の職種や業界に限定されず、プロジェクトに関わるすべてのビジネスパーソンを対象としているのが大きな特徴です。

この資格は、それ自体がゴールなのではなく、より専門的な「PMOスペシャリスト(PMO-S™)」認定資格など、上位資格へステップアップするための前提資格としても位置づけられています。そのため、将来的にPMやPMOとしてのキャリアを目指す方にとっては、まさに登竜門とも言える重要な資格です。

PJM-A™認定資格の試験概要

PJM-A™は、プロジェクトマネジメント未経験者でも挑戦しやすいように設計されています。ここでは、資格取得を具体的に検討するために必要な試験の基本情報を詳しく見ていきましょう。

受験資格

PJM-A™の受験資格には、学歴や国籍、実務経験といった制約は一切ありません。プロジェクトマネジメントに興味と学習意欲があれば、学生から社会人まで、誰でも受験することが可能です。この門戸の広さが、入門資格として多くの方に選ばれている理由の一つです。

ただし、受験するためには、学習ツールを兼ねた日本PMO協会の公式eラーニング教材を購入することが前提条件となっています。

試験形式と出題範囲

試験は、択一選択式の問題が50問出題され、試験時間は60分間です。すべてオンライン上で実施されるため、会場に足を運ぶ必要がなく、自身の都合の良いタイミングでいつでも受験できます。

出題範囲は、日本PMO協会が発行する公式テキスト『プロジェクトマネジメント基礎知識体系』の内容に完全に準拠しています。プロジェクトの立ち上げから計画、実行、監視・コントロール、そして終結まで、プロジェクトの一連のプロセスに関する基本的な用語や考え方についての知識が問われます。

受験料

PJM-A™の受験料は、単体で設定されているわけではなく、学習に必要な公式eラーニング講座の料金の中に含まれる形で提供されています。料金は、日本PMO協会の会員種別(一般会員、法人会員など)によって異なります。

参考として、2025年9月時点での一般個人の場合、eラーニング講座と受験料がセットで16,500円(税込)となっています。最新の料金については、申し込み時に必ず公式サイトで確認するようにしてください。

難易度と合格率

合格基準は、50問中40問以上の正解、つまり正答率80%以上と設定されており、基礎的な内容を確実に理解しているかが試されます。公式な合格率は公開されていませんが、一般的には、公式教材をしっかりと学習すれば十分に合格が可能であるとされています。

ただし、合格ラインが80%とやや高めに設定されているため、単なる丸暗記ではなく、各プロセスや専門用語の意味を正しく理解し、知識として定着させることが合格の鍵となります。

PJM-A™を取得する3つのメリット

入門資格とはいえ、PJM-A™を取得することには、今後のキャリア形成において明確なメリットがあります。ここでは、代表的な3つのメリットをご紹介します。

1. プロジェクトマネジメントの体系的な知識が身につく

最大のメリットは、資格取得に向けた学習を通じて、自己流や断片的な知識ではなく、標準化されたプロジェクトマネジメントの基礎を体系的に学べることです。これにより、プロジェクトにおける自身の業務の質や効率が向上することはもちろん、今後のキャリアの強固な土台を築くことができます。

また、プロジェクトマネジメントの共通言語を身につけることで、チームメンバーや上司とのコミュニケーションがより円滑になり、認識のズレを防ぐ効果も期待できます。

2. キャリアの第一歩としてアピールできる

特に、プロジェクトマネジメントの実務経験が浅い若手社員や、これからこの分野に挑戦したいと考えている就職・転職活動中の方にとって、PJM-A™は強力な武器となり得ます。プロジェクトマネジメントへの高い学習意欲と、基礎知識を保有していることを客観的に証明できるためです。

履歴書や職務経歴書に記載することで、他の候補者との差別化を図り、「ポテンシャル採用」の可能性を高める上で有利に働くことがあるでしょう。

3. 上位資格「PMOスペシャリスト(PMO-S™)」への挑戦権が得られる

前述の通り、PJM-A™は、より専門性の高いPMO業務に特化した資格「PMOスペシャリスト(PMO-S™)」を受験するための前提資格の一つとなっています。PJM-A™の取得は、ゴールではなく、新たなキャリアへのスタート地点なのです。

将来的にPMOとしての専門性を高め、プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルとしてキャリアを築いていきたいと考えている人にとって、PJM-A™の取得は、そのキャリアプランを実現するための必須のステップと言えるでしょう。

PJM-A™のおすすめ勉強方法

PJM-A™のおすすめ勉強方法

PJM-A™の合格への最短ルートは、日本PMO協会が提供する公式の教材を最大限に活用することです。試験問題はこれらの教材の内容から出題されるため、市販の参考書を探し回る必要はありません。

公式eラーニング講座を繰り返し学習する

受験申し込みと同時に提供されるeラーニング講座が、最も重要な学習ツールです。この講座は、試験範囲を網羅的にカバーしており、動画や図解を用いて分かりやすく解説されています。章末には確認テストも用意されているため、自身の理解度をチェックしながら着実に学習を進めることができます。

スマートフォンやタブレットでも学習できるため、通勤時間などのスキマ時間を有効活用し、繰り返し学習することが合格への鍵です。

公式テキスト・問題集を併用する

eラーニングでの学習に加えて、公式のテキストである『プロジェクトマネジメント基礎知識体系』や、別売りの問題集を併用することで、知識の定着をより確実なものにできます。eラーニングだけでは理解しきれなかった部分をテキストで補ったり、記憶が曖昧になった箇所を辞書的に参照したりするのに役立ちます。

おすすめなのは、「テキストでまず全体像を掴む」→「eラーニングで各章の理解を深める」→「問題集で知識のアウトプットを練習する」という流れです。この学習サイクルを回すことで、80%以上という合格ラインを着実に目指すことができるでしょう。

まとめ

本記事では、プロジェクトマネジメント・アソシエイト(PJM-A™)認定資格について、その概要から難易度、メリット、勉強法までを詳しく解説しました。PJM-A™は、プロジェクトマネジメントを習得するのに最適な入門資格です。

実務経験が問われず、オンラインで完結できる手軽さがありながら、その学習を通じて得られる体系的な基礎知識は、あらゆるビジネスシーンであなたの強力な武器となります。特に、この記事を参考に、ぜひ資格取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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