Magazine
Quantsマガジン
サプライチェーンリスクとは?サイバー攻撃の手口とセキュリティ管理の対策手法を解説!
サプライチェーンリスクは、サイバー攻撃による被害の増加などにより、近年懸念が高まっています。
サプライチェーンリスクを低減するには適切な対策が必要です。本記事ではサプライチェーンリスクの原因を踏まえ、効果的なセキュリティ管理と対策手法を解説します。
目次
サプライチェーンリスクとは?
この章ではサプライチェーンリスクについて解説します。
サプライチェーンリスクの概要と情報セキュリティとしてのサプライチェーンリスクの2つのポイントを解説します。
サプライチェーンとは
サプライチェーンとは、製品やサービスが最終的に消費者に届くまでの一連のプロセスです。原材料の調達から製品の製造、配送、そして消費者への販売まで含まれます。
サプライチェーンは、多くの異なる企業や組織が関与している点が特徴です。
自社メーカーのサプライチェーンの場合、部材メーカー、物流会社、卸売業者、小売業者といった複数の関連会社が密接に連携しています。
情報セキュリティとしてのサプライチェーンリスク
情報セキュリティとしてのサプライチェーンリスクは、サプライチェーンを構成する関連企業や取引先などに起因するリスクが、サプライチェーン全体や一部に広がることを指します。
例えば、自社の情報セキュリティ対策が万全でも、サプライチェーンを構成するセキュリティ対策が脆弱な企業がウィルスに感染すると、自社を含めてサプライチェーン全体が被害を受けてしまうことがあります。
サプライチェーンでは、複数の企業や組織が密接に関わっているため、1ヶ所で発生した情報セキュリティのリスクが連鎖的に他の企業に影響し、重大な経済的被害や社会的信頼の低下を招くことがあるのです。
サプライチェーンリスクが起こる原因は?
サプライチェーンリスクの効果的な対策を検討するためにも、発生原因を理解することが重要です。
サプライチェーンリスクの原因として次の3つを解説します。
サイバー攻撃
サプライチェーンのサイバー攻撃は多くの場合、標的とする企業を直接攻撃せずに、比較的、情報セキュリティ対策が脆弱な取引先や委託企業を攻撃し、そこを踏み台にして、標的企業を攻撃する手法がとられます。
攻撃には、ウィルスであるマルウェアが多く使用され、攻撃者はメールサーバーなどへ侵入して標的企業との接点を特定し、ネットワーク内に侵入する手段を見つけ出し、目的の情報を盗みだしたり、改ざんをするのです。
もう1つのサイバー攻撃の方法として、ITやIoTデバイス、システム、あるいはソフトウェアの製造段階でマルウェアを注入するといったバックドアの設置があります。
攻撃者は、バックドアによって標的企業のサーバーやシステムに認証なしで侵入ができるようになり、システム改ざんやデータの抜き取りをします。
この攻撃は、アップデートのプロセスを利用して実行されることもあります。
内部不正
内部不正は、組織内部の人物による情報の不正アクセス、データの盗難・漏洩やシステムへの不正な変更などが含まれます。
例えば、組織内の従業員が、個人的な利益のために、機密情報や知的財産を不正に利用するケースです。
また、委託先企業の従業員による、顧客データ、製品設計、財務情報など重要な情報の外部への漏洩や盗難といったリスクへも対策が必要です。
操作ミス
操作ミスもサプライチェーンリスクの原因の1つです。
例えば、誤って機密情報を外部に漏洩させる、誤ったセキュリティ設定、不適切なファイル共有設定、パスワード管理のミスなどが含まれます。
サプライチェーン内での操作ミスは、組織間で情報が密に頻繁にやり取りされるため、サプライチェーン全体への影響リスクが高くなります。
サプライチェーン攻撃の手口
サプライチェーン攻撃はどのようにして行われるのでしょうか。
効果的なセキュリティ対策をとるためには、サプライチェーン攻撃の手法を理解することが大切です。
取引先などを介した手口
攻撃者は、標的企業の取引先などを通じて、サイバー攻撃を仕掛けます。
取引先企業のセキュリティ対策が脆弱な場合、攻撃者はこの弱点を突いて標的企業に侵入を試みるのです。
例えば取引先になりすましたり、取引先のシステムへ侵入して標的企業にアクセスして、マルウェアを仕掛けたりします。
ソフトウェアなどを介した手口
ソフトウェアや更新プログラムもサイバー攻撃の対象となります。
攻撃者は、ソフトウェアの開発会社や提供元へ不正アクセスを行い、ソフトウェアや更新ファイルにウィルスや不正コードなどを混入するのです。
こうして、ソフトウェアを利用するユーザーや企業へ、ウィルスなどの被害が広がります。
サプライチェーンリスクが発生した場合の影響
サプライチェーンリスクが発生した場合、サプライチェーンが機能不全に陥り、様々な弊害が発生します。
例えば製造業であれば、製造の中断による納期遅れや生産量低下などにより、企業の業績悪化につながります。
また顧客情報の漏洩などが発生した場合、社会的な問題に発展し、多大な損害賠償の責任が発生することもあります。
サプライチェーンリスクを軽減させるセキュリティ管理の対策手法
サプライチェーンリスクは企業に甚大な被害を与える可能性があります。そのため、リスクを軽減させる対策が必須といえるでしょう。この章では、具体的な対策手法を解説します。
情報セキュリティの組織全体の強化
組織全体でセキュリティ業務の管理と運用をすることが必要です。
例えば、会社の端末を常に最新OSへアップデート、セキュリティソフトの全PCへの導入や情報資産の重要度に応じた管理などが挙げられます。
また業務委託会社を利用する際は、指令系統をはっきりさせ、秘密保持やインシデント発生時の責任分担、遵守するルールを契約書で取り決めることも有効でしょう。
人的セキュリティへの対策
内部不正によるサプライチェーンリスクを防ぐには、人的セキュリティ対策も充実させる必要があります。
例として、不正防止のための業務手順書の作成、従業員へセキュリティ遵守の誓約書の提出や定期的なセキュリティ研修の実施などが有効です。
取引先との連携強化
サプライチェーンリスクの対策は、自社だけでは不十分で、取引先まで含めたサプライチェーン全体において適切な対策が必要です。
例えば、企業間の横断的なセキュリティ対策や遵守するルールの策定などです。
また、取引先とセキュリティリスクに対する責任範囲を設定することも重要といえるでしょう。
BCPの策定
BCPは、災害や事故など予期せぬリスクが企業に及ぼす影響を最小化し、事業活動を迅速に再開するための指針を定めた事業継続計画です。
効果的なBCPの策定には、サプライチェーン全体を見据えた内容にすることが必要です。
BCPを事前に作成しておくことで、想定外の事態や緊急時でも、損害を抑えつつ、事業を速やかに回復できます。
リスク分散
サプライチェーンリスクの対策としては、特定の企業だけに依存するのではなく、複数の取引先を確保するなどのリスク分散が有効です。
例えば、特定の取引先からの供給が中断された場合でも、迅速に代替品などを調達できるよう複数の調達先を確保しておくことが挙げられます。
サプライチェーンリスクの対策をしよう
サプライチェーンでは複数の企業が密接に関わっています。そのため、サプライチェーンリスクによる被害は、連鎖的に甚大な被害をもたらすことがあります。
こうしたサプライチェーンリスクを低減するためには、適切な対策が必要です。
サプライチェーンリスクの特徴や原因を理解して、万全なセキュリティ管理の対策をしましょう。
コンサルティングのご相談ならクオンツ・コンサルティング
コンサルティングに関しては、専門性を持ったコンサルタントが、徹底して伴走支援するクオンツ・コンサルティングにご相談ください。
クオンツ・コンサルティングが選ばれる3つの理由
②独立系ファームならではのリーズナブルなサービス提供
③『事業会社』発だからできる当事者意識を土台にした、実益主義のコンサルティングサービス
クオンツ・コンサルティングは『設立から3年9ヶ月で上場を成し遂げた事業会社』発の総合コンサルティングファームです、
無料で相談可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
関連記事
サイバーセキュリティ
マクロウイルスとは?オフィス製品に感染する仕組みと対策を解説!
マクロウイルスは、ビジネスに不可欠な「マイクロソフトオフィス」製品のマクロ機能を悪用するマルウェアの一種です。ここでは、マクロウイルスの特徴と感染経路や、具体的な種類と被害例、詳しい対策方法について解説します。感染の仕組みを理解して対策を講じましょう。
サイバーセキュリティ
サイバー攻撃とは?攻撃の目的・種類や手口と被害事例から対策を紹介!
サイバー攻撃とは、サーバやパソコンなどの機器に対して不正アクセスや情報窃取、破壊活動などを行う攻撃の総称です。近年はサイバー攻撃が高度化し、どんな組織もサイバー攻撃にあうリスクがあります。本記事では、サイバー攻撃の種類や手口、被害事例について詳しく解説します。
サイバーセキュリティ
VPNのセキュリティは安全?仕組みやメリットとリスクを解説!
本記事ではVPNのセキュリティについて解説しています。安全性と危険性、仕組み、メリット、さらにはリスクまで詳しく説明しています。最後まで読むと、VPNのセキュリティをよく理解できますので、企業のセキュリティ対策に役立ててください。
サイバーセキュリティ
ネットワークセキュリティとは?リスクと取るべき対策まとめ
本記事ではネットワークセキュリティについて解説しています。ネットワークセキュリティのリスクや事例、必要な対策を詳しく説明しています。企業に欠かせないセキュリティ対策がよく理解できますので、最後まで読んで参考にしてください。
サイバーセキュリティ
マルウェア対策とは?感染の脅威と対処法を事例や感染経路とともに解説!
この記事では、マルウェアの定義、脅威、感染経路、予防対策、感染後の対処法について解説しています。マルウェアはウイルス、トロイの木馬、スパイウェアなどを含み、個人情報の盗難やシステム破壊を目的としています。感染経路は多岐にわたり、予防にはソフトウェアの更新、セキュリティソフトの導入、不審なメールの回避などが必要です。感染後はネットワークの遮断とマルウェアの駆除、データの復旧などが重要です。
サイバーセキュリティ
身代金要求型ウイルス(ランサムウェア)の手口とは?データを守るための対策も紹介!
ランサムウェアとは身代金要求型のウイルスのことを指し、世界中で深刻な被害をもたらしています。その攻撃手口も巧妙化しており包括的なセキュリティ対策が求められます。この記事では、身代金要求型不正プログラムといわれるランサムウェアの概要、感染経路、手口や対策を詳しく説明します。
サイバーセキュリティ
ランサムウェアに感染したらどうする?感染経路と予防法や感染後の対処法を解説!
ランサムウェアの基礎知識と感染による被害、感染経路や予防策、感染したら行う対処法と禁止事項を具体的に解説します。ランサムウェアに感染したら被る金銭被害や業務停止、情報漏えいなどのリスクを回避するために必要なセキュリティ対策や教育など役立つ情報を提供します。
サイバーセキュリティ
マルウェアとランサムウェアの違いとは?特徴や感染経路と対策について解説!
ランサムウェアはマルウェアの一種であり、近年、ランサムウェアを含むマルウェアの被害が増加しています。企業や組織をマルウェアから守るためには、その特徴や対策を正しく理解することが重要です。 そこで本記事では、それぞれの違いや特徴、感染経路、対策を解説します。
サイバーセキュリティ
ソーシャルエンジニアリングの手口とは?特徴や対策と被害事例を解説!
ソーシャルエンジニアリングとは、人間の心理的な隙を突くサイバー攻撃です。本記事ではソーシャルエンジニアリングの特徴や手口について解説します。実際に起きた事例も紹介するので、ソーシャルエンジニアリングの対策に役立ててください。
サイバーセキュリティ
ホワイトリストとは?対策の仕組みやセキュリティのメリットを解説!
ホワイトリストとは、安全と評価したWebサイトやIPアドレス等を定義したリストです。ホワイトリストに登録しているアプリケーションや通信のみ実行を許可します。ホワイトリストに登録していないものは全てブロックするため、高いレベルのセキュリティ対策となります。
サイバーセキュリティの人気記事
サイバーセキュリティ
マクロウイルスとは?オフィス製品に感染する仕組みと対策を解説!
サイバーセキュリティ
サイバー攻撃とは?攻撃の目的・種類や手口と被害事例から対策を紹介!
サイバーセキュリティ
ランサムウェアの感染経路まとめ!被害の予防や対策と感染後の対処法を紹介!
サイバーセキュリティ
脆弱性とは?意味や危険性と発生原因・対策を徹底解説!
サイバーセキュリティ
不正アクセスとは?手口や被害事例7選ととるべき対策7選を解説!
サイバーセキュリティ
ランサムウェアの被害事例10選!サイバー攻撃に対する情報セキュリティ対策も解説
サイバーセキュリティ
マルウェア対策とは?感染の脅威と対処法を事例や感染経路とともに解説!
サイバーセキュリティ
身代金要求型ウイルス(ランサムウェア)の手口とは?データを守るための対策も紹介!
サイバーセキュリティ
ホワイトリストとは?対策の仕組みやセキュリティのメリットを解説!
サイバーセキュリティ
サンドボックスとは?仕組みとメリットデメリットを解説!
人気ランキング
サイバーセキュリティ
サンドボックスとは?仕組みとメリットデメリットを解説!
サイバーセキュリティ
マクロウイルスとは?オフィス製品に感染する仕組みと対策を解説!
サイバーセキュリティ
不正アクセスとは?手口や被害事例7選ととるべき対策7選を解説!
PMO
プロジェクト管理に必要な10個の管理項目とは?PMBOKの重要性も解説!
PMO
プロジェクト計画とは?計画書の作成手順や記載すべき内容について解説!
PMO
ERPとは?意味や特徴とシステムの導入メリット・選び方を解説!
PMO
プロジェクトを成功に導く立ち上げ方!問題・失敗例や注意点とプロセスを解説!
PMO
プロジェクトリーダーとは?役割・仕事内容や必要なスキル・資格についても解説!
サイバーセキュリティ
サイバー攻撃とは?攻撃の目的・種類や手口と被害事例から対策を紹介!
サイバーセキュリティ