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プロジェクトを成功させる進め方と手法!失敗例やポイントも解説!

プロジェクトとは特定の目標を達成するために、一時的に組織される活動を指します。プロジェクトを進めるためには、適切な管理とリスク対策が重要です。プロジェクトを成功させるための進め方と、成功例と失敗例を学びプロジェクトを成功に導きましょう。

目次

  1. プロジェクトの成功とは
  2. プロジェクトの一般的な進め方
  3. プロジェクトを成功させる進め方のポイント
  4. プロジェクトの進めるための手法
  5. プロジェクトの失敗例
  6. プロジェクトの進め方まとめ

プロジェクトの成功とは

プロジェクトの成功とは、顧客や関係者の期待に応え、プロジェクトの目標を達成することです。具体的には、プロジェクトに課せられたQCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)を満たすとされています。また、近年ではQCDにリスク管理(Risk Management)をより重要視した、QCDRも一般的になりつつあります。

プロジェクトの一般的な進め方

プロジェクトは数多くのメンバーが一丸となり、プロジェクトの成功に向かって進まなければなりません。ここではプロジェクトを成功させるために必要な、一般的な進め方を紹介します。

進め方1:プロジェクトの立ち上げ

プロジェクトの立ち上げでまず行うべきは、クライアントの要件を明確に把握することです。クライアントの要件があいまいだと、プロジェクトの方向性もあいまいになり、計画の変更やプロジェクトの遅延といったリスクになります。

クライアントの要件をしっかり把握した後に、期間は十分あるか、予算は足りているか、リソースに不足がないか、どのようなリスクがあるかを十分精査し、実現可能かを冷静に判断する必要があります。

プロジェクト実現の成否には、関係者だけではなくPMO(Project Management Office)等に相談し、判断することが重要です。ここでプロジェクトの立ち上げが決定したら、改めてプロジェクトの方向性を提案書や仕様書といった形にして、クライアントと共通認識を形成することが極めて重要です。

進め方2:プロジェクトの計画と目標設定

プロジェクトの立ち上げ後に取り掛かるべきは計画と目標設定です。主に以下の流れで設定します。

  1. ゴール(成果)と期限を設定する
  2. スコープ(目標)を設定する
  3. スコープのタスク(作業)を抽出し細分化する
  4. タスクをWBSに落としこむ
  5. リスクを想定し、考えられるリスクを算出する
  6. WBSとリスクからスケジュール、リソース、コストを算出する

タスクの抽出漏れは、コストやスケジュールに影響を与えるリスクになるため、慎重な抽出が必要です。また、相互関係にあるタスクは、ガントチャートなどで綿密なスケジューリングを行わなければなりません。スケジュールはリスクを見込んでバッファ(余裕)を確保します。プロジェクトの計画と目標設定が完了したら、プロジェクト関係者に周知します。

進め方3:プロジェクトチームの編成・役割分担

算出したリソースを元に、プロジェクトチームのメンバーを選出します。選出の基準は、スキルや経験はもちろんですが、適切なコミュニケーションを取れる点が重要です。チーム全体として、良好なコミュニケーションがとれるようにメンバーを選出することが望まれます。

メンバーを選出したら、プロジェクトの目標、プロジェクトチームとしての目標、スケジュールなどをチームメンバーに周知し、各メンバーにタスクを割り当てます。タスクを割り当てる目的は、責任と役割を明確にし、当事者意識を持たせるためです。

また、育成を目的としてスキルや経験が不足していても選出するケースがあります。育成方針やどのようなスキルを身に付けてほしいのかをチーム全体で共有し、チームとして育成をしていく雰囲気を醸成します。

進め方4:タスクの実行・進捗管理

日々のプロジェクト運用を担うのが、タスクの実行・進捗管理になります。割り当てたタスクが正しく進んでいるか、問題やリスクが発生していないかをWBSやガントチャートといったツールを使って管理します。タスクの遅れを放置すると、プロジェクトそのものの遅延リスクにつながるため、早急なリスク対策が必要です。適切なリスク管理が行われていれば、バッファで吸収できます。バッファで吸収できない場合は、増員やスケジュールの変更、工程の組み換え等でプロジェクト全体が遅延しないようなリスク対策が必要です。

大規模プロジェクトでは、プロジェクト期間が数年間にわたるケースがあります。この場合は、マイルストーンを設定し、定期的なチェックが有効です。また、大規模プロジェクトになると参画しているメンバーが多くなるため、誰が何をしているのかが分かりづらくなります。このため、ガントチャート等を活用して情報の一元化が有効な手段になります。

進め方5:メンバーとのコミュニケーションと管理

定期的に進捗会議やチームミーティングを開催し、メンバーとコミュニケーションをとることは非常に重要です。特にお互いが話しやすい雰囲気を醸成しなければ、問題があっても隠すリスクがあり、プロジェクトの遅延リスクとなります。プロジェクトチーム内の雰囲気が良ければ、問題やリスクが発生しても他のチームメンバーと協力し早期解決が期待できます。また、定期的な成果のフィードバックも、良好なコミュニケーションを維持するために効果的です。

進め方6:成果の評価・プロジェクト完了

成果物を顧客に納品した後に、プロジェクトの締めを行います。プロジェクトの締めにおいて、まず実施すべきは、QCDを満たしているかの判定です。その次に、発生した問題やリスクを収集し分析します。プロジェクトで発生した問題やリスクは、次のプロジェクトで同様の問題やリスクが発生しないように、全社のナレッジ等に登録し、誰でも確認できるように公開します。また、チームメンバーの育成状況も評価が必要です。

以上を完了した後、クロージングミーティングを開催してプロジェクトの振り返りを行い、プロジェクトを総括して完了になります。

プロジェクトを成功させる進め方のポイント

プロジェクトを成功させるために、PM、PL、チームメンバーがそれぞれの役割を果たす必要があります。ここでは、それぞれの役割においてプロジェクトを成功させるために行うべき内容を紹介します。

PM(プロジェクトマネージャー)とPL(プロジェクトリーダー)の進め方のポイント

プロジェクトを進めるにあたって、PMとPLの役割は異なります。PMはプロジェクト全体の責任者、PLは割り当てられたプロジェクトチームの現場責任者です。PMがプロジェクトの目標や計画を策定し、PLがその目標や計画に沿ってプロジェクトチームを管理、運用します。このように役割は異なりますが、プロジェクトを成功させるためのPMとPLの進め方のポイントを紹介します。

ゴールや目的の明確化

ゴールや目的の明確化は非常に重要です。PMとPLの意見が食い違うと、チームメンバーの混乱やモチベーション低下を招き、プロジェクト失敗のリスクが高まります。ゴールや目的を明確化し、関係者が同じ方向を向いてこそプロジェクトが成功するのです。

長期的なプロジェクトの場合は、途中にマイルストーンを設定し、ゴールや目的がそれていないかをチェックする方法が有効です。

進捗状況の可視化

プロジェクトにおいて、進捗状況の管理は非常に重要です。進捗を管理していなければ、プロジェクトが失敗するリスクが増大します。ガントチャート等でスケジュールの予定と進捗を可視化すると、進捗の遅れが一目でわかるようになり、リスク対策が可能となります。また、進捗の可視化の効果として、タスクが公平に割り振られているか、作業時間に偏りがないかも管理可能です。

タスク管理ツールの導入

プロジェクトにおいて、タスクの管理も非常に重要です。1つのタスクの遅れが全体の遅れを招くリスクもあります。タスク管理ツール導入の効果は以下の通りです。

  • タスクの遅れを検知でき、リスク対策ができる
  • タスクが早く終わった場合、別のタスクを早めて人的リソースを有効活用できる
  • タスク間の依存関係が明確になり、タスクの遅れがどこまで影響するか確認できる
  • タスクの進捗が可視化され、関係者全員で共有できる

PMはタスク管理ツールを、全体の進捗管理やリソース配分、リスク管理で利用できます。PLはタスク管理ツールを、プロジェクトチームの進捗管理やリスク管理、遅れに対する技術的サポート、タスクの優先順位付けに活用できます。以上のようにタスク管理ツールの導入は、プロジェクト推進において非常に有効です。

プロジェクトチームの連携を図る

プロジェクト推進において、プロジェクトチームの連携も非常に重要です。プロジェクトメンバーのスキルが高くても、プロジェクトチームとして連携できなければプロジェクトが失敗するリスクが増大します。また、プロジェクトメンバーは常に同じではありません。

はじめて一緒にチームメンバーとなる場合があるため、メンバー同士でペアプログラミングしたり、ワークショップを実施したりして、チームメンバーがコミュニケーションを取りやすい環境を整える必要があります。コミュニケーションが円滑に取れる様になれば、進捗の悪いメンバーをチームでサポートし、リスクにいち早く対応する効果も期待できます。

プロジェクトメンバーの役割明確化

プロジェクトメンバーの役割明確化は重要なポイントです。役割の明確化は責任の所在を明らかにし、行うべきタスクの漏れ抜けを防ぐリスク対策の効果があります。チームメンバーが役割を理解していれば、自分が行うべき役割に集中できます。また、自分のタスクが他メンバーのタスクに影響を与えることが明らかとなり、相手を考慮してより進捗を守る効果も期待できるでしょう。

優先順位と期限の適切な設定

優先順位と期限の適切な設定も重要なポイントです。この2つが機能していないと、プロジェクトが失敗するリスクが高まります。

例えば、タスクAが終わらなければタスクBが始められない場合、タスクAを先に完了させなければなりません。優先順位付けが不適切な場合、タスクAが後回しになりプロジェクト全体の遅延リスクが高まります。期限も同様で、タスクAが終わらずにタスクBの開始が遅れ、プロジェクトが失敗するリスクが増大します。

リスク管理と問題の迅速な解決

PMとPLにとって最も重要な役割はリスク管理と問題の迅速な解決です。プロジェクトを始めるにあたって、リスクは必ず存在します。リスクを事前に見つけ出し、リスク対策をあらかじめ準備することがプロジェクトを成功させるための大きなポイントです。

また、プロジェクト運用中に新たなリスクが発生する場合があり、素早く検知できる方法が必要になります。リスクを検知するために、リスク管理ツールの利用や定期的なレビューが有効です。

リスクを管理していても、想定外の問題やリスクが発生する場合があります。問題やリスクが発生したときは、問題やリスクを分析し対応の優先順位をつけて、プロジェクトが遅延しないように増員や工程の組み換え、納期の調整などを行います。

プロジェクト全体のQCDを守りプロジェクトを成功に導くことが最も重要です。リスクが小さい場合はあえて対策せずに、リスクを許容するケースもあります。

プロジェクトメンバーにおける進め方のポイント

プロジェクトメンバーはプロジェクトチームに属し、割り当てられた役割を果たしていきます。プロジェクトメンバーが各自の責務を守らなければ、プロジェクトが失敗するリスクが増大します。ここでは、プロジェクトメンバーの進め方のポイントを見ていきましょう。

当事者意識を持つ

プロジェクトメンバーは、まずプロジェクトに参画している当事者意識を持つ必要があります。当事者意識を持たない場合は、「自分のタスクが終われば関係ない」といった考えを持つようになり、チームワークを乱すリスクとなります。

当事者意識を持たせるように、プロジェクトチーム編成時に説明した方が良いでしょう。当事者意識を持つと次のような効果を期待できます。

  • プロジェクトに対して責任感をもち、自らリスク対策に取り組むようになる
  • 周りのメンバーが遅れていたり、困っていたりした場合、支援するようになる
  • 責任感や主体性を持つようになり、成長につながる

メンバーの貢献を認めて評価する方法が効果的です。これにより当事者意識とモチベーションの向上が期待できます。

報告を正確にする

プロジェクトを推進するにあたり、プロジェクトリーダーへの正確な報告は必要不可欠です。プロジェクトメンバーとしては、タスクの進捗が悪い場合やリスクがある場合に、正確な報告をしないケースがあります。進捗が悪い場合やリスクがある場合こそ、リアルタイムでの報告が必要です。

本来、最も必要とする報告事項は、問題やリスクに関する悪い報告です。問題やリスクに関する報告を元に、増員や技術支援などの対策を講じていきます。報告を正確にしてもらうためには、報告を歓迎する文化の醸成が必要です。また、定期的な進捗会議やミーティングで問題やリスクがないかを確認するとともに、問題やリスクこそリアルタイムで報告するように伝えるのも良いでしょう。

問題やリスクの報告を受けた際は、叱責しない等の一定の配慮が必要になります。これは配慮がない場合、問題やリスクが発生したときに、報告しないリスクが増すためです。

プロジェクトの進めるための手法

プロジェクトを成功させるために、フレームワークや管理手法を利用する方法があります。長年培われたフレームワークや管理手法に当てはめることで、リスクを低減しプロジェクトを成功に導く可能性が高くなります。フレームワークや管理手法にはさまざまな種類があり、プロジェクトの特性に合わせて適切に選択しましょう。

手法1:ウォーターフォール

ウォーターフォールは、水が上から下に流れるように計画、設計、開発、テスト、運用という一連の流れで進める開発手法です。各工程が完了してから次の工程に入るため、手戻りが少ないという特徴があります。シンプルで管理しやすく、大規模プロジェクト向けです。ただし、要求や仕様の変更が難しく、柔軟に対応できない場合があります。

手法2:ガントチャート

ガントチャートはプロジェクト管理において、タスクのスケジュールを視覚的に表現できる管理手法です。プロジェクトの進捗状況や各タスクの関連性を一目で把握できる特徴があります。そのため、遅延の発生しているタスクを容易に確認できるため、リスクの低減も期待できます。ただし、プロジェクトが複雑な場合は、全体像を把握しづらくなるため、複雑なプロジェクトの管理には不向きです。

手法3:CCPM(Critical Chain Project Management)

CCPMはプロジェクトの各タスクの予算やスケジュールにバッファを持たせず、プロジェクト全体でバッファを持つ管理手法です。各タスクにバッファを持たせると、各メンバーがスケジュールの余裕を考慮して、タスクが完了しているにもかかわらず報告しなかったり、タスクへの取り掛かりをあえて遅らせたりします。そのため、各タスクはバッファを持たせないスケジュールを組み、メンバーが危機感を持ってタスクに取り組むように管理します。

仮にタスクに遅延が発生しても、プロジェクト全体で確保しているバッファを利用して、リカバリします。ただし、タスクの相互管理が難しいため、あまり複雑なプロジェクトには不向きです。

手法4:PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)

PMBOK(Project Management Body of Knowledge)とは、プロジェクト管理の標準的なガイドラインとベストプラクティスを集めた、プロジェクトマネジメントの世界標準ともいえるフレームワークです。

世界中のプロジェクトと共通のフレームワークであり、あらゆるプロジェクトに適用できます。PMBOKに即したプロジェクト管理をすることで、グローバルな基準を持っている証拠となります。

手法5:PPM(Project Portfolio Management)

PPM(Project Portfolio Management)とは、プロジェクトを単体でとらえるのではなく、自社で稼働しているすべてのプロジェクトを1つのポートフォリオとして統合し、管理する手法です。

PPMの最大のメリットは、リソースを一元管理するため、リソースを無駄なく有効活用できる点がメリットになります。デメリットとしては、管理する側に熟練のスキルが求められるため、難易度が非常に高い点です。

手法6:WBS(Work Breakdown Structure)

WBS(Work Breakdown Structure)とは、プロジェクトにおけるタスクを最小の単位まで細分化し、作業内容と担当者を割り当てる管理手法です。WBSは大きなくくりでタスクを洗い出し、次第に細かく細分化していきます。細かく分解した後に、メンバーと工数を割り当て、全体的な工数を算出します。

WBSはタスクをどれだけ細分化できるかがポイントです。WBSで管理すると、遅れているタスクが明確になり、より精度の高いタスク管理ができるようになります。結果として、プロジェクトのリスクを低減し、成功に導く可能性を向上できます。

プロジェクトの失敗例

プロジェクトを成功に導くための手法やポイントを説明してきましたが、これらを利用してもプロジェクトが失敗するケースがあります。基本的には、紹介した手法やポイントが守られず、リスク対策ができないケースが殆どです。プロジェクトの失敗例を把握し、リスク対策をしっかり行いましょう。

失敗例1:コミュニケーションコストの負担増

失敗例の1つにコミュニケーションコストの負担増が挙げられます。プロジェクトにおいてコミュニケーションは極めて重要ですが、コミュニケーションを取ろうとするあまり、会議や打ち合わせを頻繁に実施してはコミュニケーションにかかるコストが増大します。

また、近年のプロジェクトではコミュニケーションツールとして、グループウェアやチャットを利用するケースが大半です。便利な反面、キーマンに質問が殺到し重要なタスクに遅延をもたらすリスクがあります。

対策としては、情報を一元管理できる管理ツールのような、誰でもすぐに情報が取り出せる仕組みが有効です。

失敗例2:作業の先延ばしによるプロジェクト遅延

作業の先延ばしによるプロジェクト遅延も失敗例の1つです。プロジェクトにおいてタスクに余裕がある場合、すぐに取り組まずに納期間際になって取りかかるケースがあります。

納期間際の取りかかりは、問題やリスクが発生すると即プロジェクトに遅延をもたらすため、危険なリスクです。常日頃からコミュニケーションを取り、どのような進め方をするメンバーかを把握すると良いでしょう。

失敗例3:スケジュールのプランニングミス

スケジュールのプランニングミスも失敗例の1つです。プロジェクトを成功させるポイントの1つは、計画時点で想定されるリスクを見込み、余裕のあるスケジュールを組むことです。しかし、スケジュール作成そのものが目的となり、スケジュールが短すぎたり、長すぎたりして正しいスケジューリングができていない場合があります。

スケジュールが短すぎる場合は、当然プロジェクトの遅延リスクが発生します。スケジュールが長すぎる場合は、余分なコストがかかり効率的な運用ができません。このような計画では、タスクの細分化が正しく行われていないケースが多く、プロジェクト管理が機能しないリスクがあります。対策としては、PMO等を開催し、有識者によるチェックが有効です。

失敗例4:バッファの取り過ぎによるプロジェクト遅延

バッファの取り過ぎによるプロジェクト遅延も失敗例の1つです。プロジェクトは想定されるリスクに対応するため、ある程度のバッファの確保が必要です。リスクを見込みすぎるあまり、バッファを取り過ぎるケースがよくあります。また、バッファがあると限界まで使い切るケースもよく見られるため、スケジュールやタスクのレビューを実施し、バッファの検証が有効です。

失敗例5:品質のバラつき

品質のバラつきも失敗例の1つです。メンバーには能力差があるため、品質にバラつきが出るのは当然です。しかし、品質のバラつきにより、要件を満たさない製品が出来上がり、プロジェクトの品質要件を満たさないリスクがあります。メンバーの能力差はやむを得ないため、成果物のレビューを念入りに実施し、一定の品質を確保できているか検証する対策が有効です。

失敗例6:不正確な進捗報告

不正確な進捗報告も失敗例の1つです。メンバーは自分のタスクに遅れや問題が発生しても、報告しないリスクがあります。正確な進捗確認やタスク管理が、プロジェクト成功のためには重要です。正確な進捗報告がないと、プロジェクト管理が成り立たないリスクが増大します。対策としては、正確な報告を歓迎する雰囲気の醸成が有効です。

失敗例7:プロジェクトチームの連携不足

プロジェクトチームの連携不足も失敗例の1つです。プロジェクトは、プロジェクトチーム内の連携や、PM、PLとの連携が必要不可欠です。連携不足の場合、誰も割り当てられていない空きタスクがあっても、関心を持たず放置されるリスクがあります。

タスク管理が十分できていれば起きない事象ですが、連携がとれていれば誰かが気づき、PMやPLといった適切な責任者に報告され対応できるようになります。連携不足に対するリスク対策としては、グループウェアやホワイトボード等で情報を共有する方法が有効です。

プロジェクトの進め方まとめ

プロジェクトを成功させるためには、今まで紹介したフレームワークや管理手法を用いて、プロジェクトを進めていく方法が良いでしょう。近年では、よりリスク管理を重視する傾向があります。適切なフレームワークや管理手法を用い、進捗管理やリスク管理を行うことで、プロジェクトを成功に導きましょう。

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